コロナ下で挙式や披露宴を断念した新婚カップルが、列車内や駅構内でフォトウェディングを撮影した。京王百貨店、京王電鉄などが企画したプランを利用した。
11月下旬、利用客が少ない平日の東京都府中市の府中競馬正門前駅。停車する列車のドア付近で、新郎の市川伸一さん(38)はドレス姿の新婦ゆかりさん(36)と手をつなぎ、向かい合って撮影に応じた。列車内でつり革を持ったり、駅構内のベンチに座って頭を合わせたりして、1時間の撮影を楽しんだ。
2人は出会って3年で8月に結婚したばかり。コロナ禍での挙式は諦めたが、一生に一度の思い出にと、ゆかりさんが通勤で利用する身近な電車で、結婚写真を残すことを選んだ。
市川伸一さんは「他にはないプランだったので、今日のことは色あせずに記憶に残ります」と喜んだ。
この企画は8月から始まり、これまで数組が実施した。価格は婚礼衣装や美容代金などを含め、20万円。男性からの問い合わせが多いという。(長島一浩)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル