30年以上前のことになる。
2年の遠距離恋愛を経て、待ちに待った夫との結婚式。だが、愛知県内の式場は融通が利かなかった。「式は家族や親戚のためのものという思いが強かったみたいで」。主役を置き去りに、次々と決められていく。
一つだけ、譲れなかった。
キャンドルサービスの時に、松任谷由実さん(ユーミン)の「ANNIVERSARY」を使いたい。
木漏れ日がライスシャワーのように
手をつなぐ二人の上に降り注いでる
そんな歌詞にも、結婚式と同じ1989年にリリースされたことにも、「運命を感じた」。
2022年、女性は50代半ばを越えた。隣に夫はいない。
「今までありがとね」。15年前、最期の言葉を残して逝ってしまった。
女性が夫との日々を改めて思い出したのは、ラジオがきっかけだ。
「恋人がサンタクロース」 カセットに詰め込んだ冬ソング
デビューから50周年を迎え…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル