労働者の権利を持たない「個人事業主」である英語教室の講師たちが「労働者」となる見通しが立った。会社側との交渉を担ったのは、労働運動とは無縁だった講師たちだった。
「会社は2021年度中を目標に、英語講師を対象に雇用契約の導入を行うことを基本方針とする」
今年2月、10回目となる団体交渉でヤマハミュージックジャパン(東京)がヤマハ英語講師ユニオン側に示した「基本合意書案」に、雇用方針が明記された。
「労働法なんて知らない『素人集団』が訴え続け、やっと会社が重い腰を上げた」。同ユニオン執行委員長の清水ひとみさんは1年余の交渉を振り返った。
清水さんは大阪府内などの教室で20年以上講師として指導する。教材やCDを指定されたりレッスン30分前に到着するよう求められたり。毎月の勉強会や定例会議にも出席を求められた。同社からの源泉徴収票に「給与所得」とあるのに、長時間働く同僚の講師でも厚生年金や雇用保険の保険料が差し引かれないのが不思議だったという。
同じ疑問を持った講師仲間が2…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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