おろち号に育ててもらった運転士 ローカル線ならではの「神対応」

 島根と広島にまたがる中国山地をゆっくりと走る人気列車がある。JR木次(きすき)線の観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」。デビューから24年間、車窓に広がる美しい風景で乗客を楽しませてきた。しかし来年度に、その役目を終える。

 「同期の仲間が引退するようで寂しいです」

 JR西日本の運転士岩佐浩志(ひろし)さん(44)は、来年度で運行を終えるおろち号をそう言ってねぎらう。

 島根県安来(やすぎ)市の出身で、1997年に入社した。その翌年に走り始めたのがおろち号だった。車掌としておろち号に乗っていたが、「せっかく木次線で乗務しているんだから運転もしてみたい」と思い立ち、運転資格を得て2007年から運転士として乗務している。

観光名所伝えるサービスも

 観光客向けの列車なので、乗った人たちに楽しんでもらうことを心がけている。車内アナウンスで眺めの良いポイントや地元の観光名所などを伝えるのも、そんなサービスの一環だ。

 10月上旬のことだった。

記事の後半では、岩佐さんの身に起こった思いがけない出来事を紹介しています。

 おろち号に20~30代の男…

この記事は有料記事です。残り732文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment