全国でも数少なくなった駅弁の立ち売り。JR折尾駅(北九州市八幡西区)では、大正時代から続く東筑軒の「かしわめし弁当」の立ち売りが今も続いている。だが、ある日、こんな貼り紙が。「かしわめし弁当の立ち売り担当がしばらく休みます」。理由は「所用」のため、とだけ。いったいどうしたのだろう? 記者が訪ねた。
笑顔で弁当の入った木箱を持つ立ち売り担当、小南英之さん(61)の写真。その下に、こんな言葉が添えられていた。「4月4日~28日、所用のため、お休みします。楽しみにして頂いているお客様、本当に申し訳ありません」
東筑軒によると、この間、SNSでは「復帰をお待ちしています」「ゴールデンウィークには元気な声を聞かせて下さい」「お体を壊していなければいいですけど」といった、小南さんを気遣う書き込みがあったという。
一時途絶えた伝統、8年前から引き継ぐ
休みが終わると、いつもと変わらぬ小南さんの姿があった。「べんと~、べんと~」「おりお~め~ぶつ、かしわめしべんと~」。そして時折、「お疲れさまで~す」。
動きも独特だ。手を開いた右…
この記事は
残り:655文字/全文:1125文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment