2020年東京五輪・パラリンピックに向け、お台場海浜公園(東京都港区)の水質に懸念が噴出している。選手から「トイレのような臭い」という声が漏れる背景には、都市部の海ならではの事情があるようだ。ここで開かれる日本トライアスロン選手権(6日)を前に5日、日本トライアスロン連合(JTU)による水質改善の実験が始まった。
5日午前、お台場海浜公園の水中で水質を浄化する装置が披露された。実験に協力する日本環境ビジネス機構によると、装置内で水を圧縮し、空気を溶け込ませて放出。その際に衝撃波が発生し、水が浄化される。大腸菌類だけでなく、悪臭も低減できるという。
この場所は来夏、熱戦の舞台となる。ただ、今年8月11日のオープンウォータースイミング(OWS)のテスト大会では、選手から「正直臭いです。トイレのような臭さ」との声がもれた。
同月17日のパラトライアスロンの大会では、国際トライアスロン連合(ITU)が定める基準値上限の2倍を超える大腸菌の検出で、スイムが中止に。台風による強い雨が影響したという。
装置の効果を確認するため、5日は約800リットルの水を採取。その水中で装置を稼働させて水質の改善結果を精査し、来夏の東京大会での実施が検討されるという。
同機構執行役員の山村忠さん(55)は「(報道で水質問題を知って)自腹でも、人目を忍んででも、やりたいと思った」と意気込んだ。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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