大阪・寝屋川でお好み焼き店を営む男性が、「スーパーギタリスト」として世界から注目を集めている。演奏の自撮り動画の再生回数は、多いもので200万回を超える。超絶技巧の天才ギタリストにちなみ、「寝屋川のヴァン・ヘイレン」と人は呼ぶ。ここまでたどり着く道は、決して平らではなかった。
京阪本線の萱島駅前から伸びる商店街。赤ちょうちんや日に焼けた看板が並ぶ一角に、お好み焼き店「薩摩」はある。
2月中旬の土曜日。店からは、ギュイーンというエレキギターの音が響いていた。「前はリズムぐちゃぐちゃやったのに」「ビブラート上手になったな」。20人ほどでいっぱいになった店内では、お好み焼きをつつきながら、客がギターを鳴らし、音楽談議に花を咲かせた。
拡大するお好み焼き店内で愛用のエレキギターを手にする米田喜一さん=2020年2月12日午後、大阪府寝屋川市萱島東2丁目のお好み焼き「薩摩」、小川智撮影
月1回、ギター好きが集まる「ギターサロン」だ。店主の米田喜一さん(53)が9年ほど前から始めた。時折参加者をちゃかしたり褒めたりしながら、優しく見守る。
YouTubeに、1970~80年代ロックのギター演奏動画をアップロードしたところ、「神ギタリスト」「ヴァン・ヘイレン弾かせたら世界一」と称賛されるようになり、店にもギター好きが集まるようになった。
横浜市の会社員、遠竹(とおた…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル