お母さん業界新聞が30周年 悩む心をほぐして15万部

 新聞離れが進む中、人気の衰えない新聞がある。その名も「お母さん業界新聞」。月刊で、読者も記者も子育てをする母親だ。社会とのつながりを求めて主婦が始めた活動は30周年。母親同士の共感を売りに、スタートの500部から全国で15万部を発行するまでに成長した。

 「もう歩けるようになったの~」。よちよち歩きの1歳児を見たお母さん記者たちに笑顔が広がった。

 大阪市の民家で4月初旬、お母さん業界新聞大阪版4月号の配布準備会があった。世間話を楽しみつつ、タブロイド判8ページの新聞を配りやすいよう半分に折るから「折々おしゃべり会」と呼ばれる。新型コロナウイルスの影響を考えた小規模の開催ながら、数人のお母さん記者と子どもが集った。

拡大する子どもをあやしながら新聞を半分に折る「折々おしゃべり会」=大阪市東住吉区

 3人の未就学児を育てる野上若奈さん(35)は「色々な世代のお母さんと話す中で、ほっとする話や育児に役に立つ話が聞ける。みなさん子どもに優しくて、子連れの外出が大変でも参加したくなる」と話す。折った新聞は記者や協力者が知人に手配りしたり、公立図書館などで配布したりしている。

 新聞は「お母さん業界新聞社」…


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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