がれきの中に咲いた「ど根性ひまわり」 11代目が大輪

青柳正悟

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市のがれきの中に咲いた「ど根性ひまわり」の子孫が、千葉県流山市平和台2丁目の同市ケアセンターの花壇で大輪の花を咲かせた。「津波に負けずに咲いた花」との看板も添えられ、市民の目を楽しませている。

 ケアセンターに入る南部地域包括支援センターの看護師、大山ゆかりさん(59)が6月初め、支援センターで絵本の朗読ボランティアをした柏市の星野小夜子さん(70)から、苗20本をもらい受けて育てた。初代の「ど根性ひまわり」から数えて11代目になるという。

 毎夕、センター職員が交代で水やりをし、ボランティア参加している近所の元大工、上坂(こうさか)行男さん(72)が下草刈りや、生け垣の剪定(せんてい)をして成長を見守った。大きいものは高さ約170センチにも伸びた。花壇の2カ所には「津波に負けず咲いた花」と描かれた看板も設置した。

 大山さんと上坂さんは「枯らさないように気をつかった。立派に育ちうれしい」と口をそろえる。支援センター長、中尾陽子さん(50)によると、地域の住民たちが通りがかりに「きれいに咲きましたね」と声をかけてくれるという。

 苗を提供してくれた星野さんと夫の正信さん(70)はともに元教諭。震災翌年の2012年春に石巻市出身の知人から苗をもらい、2人で毎年種を取って育ててきたという。「希望のヒマワリを育てることで、東日本大震災を忘れないでほしい」と願っている。(青柳正悟)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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