がんで預金24円 再起のフリー音響マンを襲ったコロナ

 新型コロナウイルスの感染拡大が、会社に雇われずに働くフリーランス(個人事業主)の生活を直撃しています。とりわけ、政府が自粛を要請したイベントの運営などで生計を立てている人からは、「生活が成り立たない」と悲鳴が上がっています。がんを患って財産を治療費で使い果たし、それでもイベントの音響の仕事で再起を図っていた男性(38)もその一人。仕事が軌道に乗ってきた矢先の突然の試練に不安を募らせています。

新型コロナウイルスの感染拡大のあおりを受ける労働者やフリーランス(個人事業主)の方々の体験談や不安の声を集めています。朝日新聞労働チームまでメール(t-rodo@asahi.com)でお送りください。

4月以降の仕事メド立たず

 プロのアーティストのツアーが来ることもある関西のあるライブハウスは、休日の夜にもかかわらず、がらんとしていた。男性はこのライブハウスと契約し、ライブの音響を担当している。「(大阪の)京橋のライブハウスでの集団感染の報道があったじゃないですか。あれで最後までやると言ってくれていたバンドもキャンセルになりました」

 ステージから一番離れたフロア最後尾の音響ブースに自らのPA(音響)機材を持ち込んでいる。バンドの各パートの音を引き立てつつ、一体感のあるサウンドに仕上げ、観客を魅了する仕事だ。だが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月の予定は白紙となり、4月以降の仕事もメドが立たない。

 このままの状況が続くとどうな…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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