75回目の終戦の日を迎える15日、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館(東京都千代田区)で開かれる。天皇、皇后両陛下、安倍晋三首相をはじめとする三権の長らが参加。新型コロナウイルス拡大の影響で、規模を大幅に縮小し、参列者は前年の1割未満にとどまる。
追悼式には全国の遺族224人、国会議員、経済団体幹部ら計約500人が出席する。昨年は、台風で出席を見合わせた宮崎県以外の都道府県の遺族が参列し、参列者数は計約6200人だった。遺族の高齢化が進む中、今年は感染への懸念から20府県が遺族の参列を見送った。感染防止対策として、参列者はマスクを着用し、武道館へ入る前の検温が実施される。式典での国歌斉唱は行われない。
追悼式は午前11時51分に始まり、正午から1分間、黙禱(もくとう)を捧げた後、天皇陛下が「おことば」を述べる。昨年は即位後初めての参列となり、上皇さまが戦後70年以降繰り返し述べた「深い反省」に言及するなど、思いを継承する姿勢を示した。戦後75年の節目にどんなおことばを述べるのかが注目される。
厚生労働省によると、6日時点で参列予定の遺族のうち、85歳以上は15人(5・1%)で、戦後生まれは82人(28・1%)と世代交代が進む。戦没者との関係では、子が最も多い174人(59・6%)で、おい、めいが55人(18・8%)、孫が23人(7・9%)と続く。
15日は全国40都道府県でも自治体などが主催する追悼行事があり、約7千人が参列を予定する。(長谷文、石川春菜)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル