このジョーク、通用する? 町工場が今年も「くだらない」モノづくり

 町工場の仕事人たちが高い技術でジョークの一品をつくり、ばかばかしさを競う「くだらないものグランプリ」が14日、愛知県で開かれる。インターネットでライブ配信され、視聴者投票で最もくだらないものを決める。

 金属や樹脂で製品をつくる中小企業の経営者らが2020年秋、「コロナ禍を笑い飛ばそう」と始めたコンテスト。4回目となる今年はどんなモノが登場するのか。

 真っ黒な闇の中に人形のようなものが立っている。出品作のタイトルは「黒」。製作したのは、岐阜市の「和模型工房」だ。普段手がける建築物などの模型は空間やモノを微細に表現するが、「いっそ何も見えない、使えない模型を作ってみました」と社員の林美歩さん(22)。

 実は、自分たちの職場をプラスチックの模型(約60センチ×約40センチ)にして、光をほとんど反射しない黒の塗料をつけたものだ。「白模型は存在するが、黒模型というのは見たことがない。業界では作らない新ジャンルです」と社長の小山周一さん(49)は、にんまり。

 参加企業21社の中でも、特に所帯は小さく、従業員は3人。昨年、一昨年は上位進出がならなかったが、3回目の今回はどうか。

 くだらないものグランプリは、各社のプレゼンテーションをネット中継し、視聴者が投票する方式だけに、林さんは「カメラを通せば単に黒い物体にしかみえないかも」。

 ブラックジョークを利かせたのは、昨年に続き参加する大阪市西淀川区の金型メーカー「東亜成型」だ。串に刺した肉やウィンナーを回しながら焼く器具。ひとりキャンプで使えそうで、くだらなくない。

 社長の浦竹重行さん(51)…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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