新型コロナウイルスの感染拡大で注目された妖怪「アマビエ」。奈良市高畑町の一刀彫作家、浦弘園(こうえん)さん(58)が今月、個人からの依頼で立体のアマビエ人形を作った。てのひらサイズで、後ろ姿も表現しているのが特徴だ。企業などから、まとまった数の制作依頼もあるという。
2カ月ほど前、県内の占師から頼まれたのが最初。デザインの参考資料は京都大付属図書館所蔵の瓦版に描かれたアマビエしかない。「怖いというか滑稽というか、微妙な顔」と思い、「キモかわいい」人形に仕上げることにした。
ヒノキやクスノキ材を手彫りし、高さ約10センチ、幅約5センチ。イメージが女性っぽいことから、後ろ姿は全身を覆うように伸びた長い髪にした。日本画で使われる水干(すいひ)絵の具で着色し、金箔(きんぱく)で装飾を施してある。
「もうすぐ、来年の干支(えと)の一刀彫を作る時期に入ります」という浦さん。毎年、数多く作る必要があるため、アマビエでさらに忙しくなりそうだ。
問い合わせは浦さん(0742・27・9045)。(伊藤誠)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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