昨年11月上旬のことだった。
横浜市内に住む30代の女性は朝の通勤電車で、背後から下半身になにかが触れるような感触を覚えた。
最初は「かばんが当たったのかな」と思った。
だが同じような感触が週に2日、3日と続いた。自宅の最寄り駅から、次のターミナル駅までは約10分。いつも5分ほど経ったところで始まり、頻度は高くなっていった。かばんではなく、手の甲で触れているような感じがした。
ある日、駅で乗客が一斉に降りる時に思い切って振り向いた。背後にいた男の顔が目に入った。「この人じゃないか」と思った。
数日後、駅で電車を待っていると同じ男が後ろで並んでいた。乗車して車内に進むと男もついてきた。「この人だ」と確信した。
女性は毎日、同じ電車の同じ位置で乗り、ドアの近くに立つ。被害に遭わないよう、乗る位置を変えることも考えた。
だが、「安全な通勤を侵害さ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment