佐藤純
米寿(88歳)や百寿(100歳)の祝いの品を送った市民115人は、実は一つ年下でした――。埼玉県春日部市が20日、こうしたミスを発表した。本来の対象者82人は何も受理しておらず、市は発送作業を急いでいる。誤って送った人には謝罪し、回収する方針だ。
ミスがあったのは市の「長寿記念事業」。祝い金として88歳に2万円分、100歳に5万円分、105歳に8万円分、110歳に20万円分の市内共通の商品券を贈り、記念品として101~104歳と106~109歳に1万円相当のカタログギフトを贈るもので、市が毎月、対象者を抽出して発送している。
市によると、昨年12月に米寿として抽出した女性に今月になり商品券を送ったところ、「9月が誕生日の同じ年の夫に届かない」といった問い合わせがあり、市が調べた結果、女性と夫は一つ年下と判明した。
原因は、担当者が専用システムで抽出条件を設定した際、1934年とすべき誕生年を35年としたことだった。
その後、ほかの年齢でも同様のミスが発覚。誤発送した商品券は2万円分が105人、5万円分が5人、8万円分が1人に上った。カタログギフトも4人に誤って送っていたという。
市は再発防止のため、「今後は複数の職員で抽出条件を確認する」としている。(佐藤純)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル