さが総文が閉幕 2万人参加、被災地同士を結ぶ合唱も

 「文化部のインターハイ」とも呼ばれ、佐賀県で6日間にわたって開かれた第43回全国高校総合文化祭「2019さが総文」(文化庁、公益社団法人全国高等学校文化連盟など主催、朝日新聞社など特別後援)が1日、閉幕した。23部門に全国から約2万人の高校生が参加し、交流を深めた。来年は高知県で開かれる。

 佐賀県鳥栖市の市民文化会館で開かれた合唱部門ではこの日、合唱曲「もうひとつのキャッチボール」を、会場の生徒全員で歌った。兵庫県で阪神大震災を経験した作曲家の千原英喜さんが作曲し、福島県で東日本大震災を経験した詩人の和合(わごう)亮一さんが作詞。二つの被災地を歌で結び、未来を切り開く人たちにエールを送る曲だ。

 前日、合唱を指導した千原さんは「いつもいつもレクイエムでなくていい。みなさんの明るい未来を乗せて、みなさんの街の歌として歌ってほしい」と生徒たちに呼びかけた。

 この日、会場の歌声が一つに。合唱部会の生徒委員長で、県立佐賀西高校の野中杏さん(3年)は「音楽を通して、誰かにいい影響を与えられる人になりたい。その希望を大切にしたいと改めて思いました」。(安斎耕一、上原佳久)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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