いちばん大切なんは、生きてるってことや――。様々な悩みを抱える若者たちが、共同生活を送るシェアハウスを舞台にした映画が完成した。絶望感や息苦しさに襲われる暮らしから、「自分らしさ」を取り戻す物語だ。29日から大阪市で公開される。
「死にたい」
他人同士のように見えた2人の若者が、同時につぶやいた。
人里離れた大自然の中にあるシェアハウス「みちくさ」。ここに暮らす若者たちが2人を見つけ、「みちくさ」へと導いた。
「ここはな、誰の目も気にせんでええ場所や」「しんどかったら逃げたらええねん」
そんな言葉をかけ、前向きに生きているように見えた「みちくさ」の若者たちもまた、心に傷を負った経験を持っていた――。
映画は29日から「シアターセブン」(大阪市淀川区十三本町)で公開される。詳細はホームページ(https://dtcinema.com/)。
映画「みちくさ―天国に一番遠い場所―」。共同で脚本を書いた監督の石井克典さん(55)=京都府=とプロデューサーの森中純子さん(56)=大阪府=は、ともに子どもが不登校になった経験がある。
森中さんの娘は、中学生の時…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル