東京・歌舞伎町の「トー横」と呼ばれるエリアに集まる若者に医薬品を無許可で売ったとして、警視庁は無職高橋光夢(ひろむ)容疑者(21)=千葉県成田市=ら16~22歳の男女4人を医薬品医療機器法違反(無許可販売)容疑で逮捕し、22日発表した。
他に逮捕されたのは無職の女(22)=住居不詳=、高校生の少年(17)=岐阜県垂井町=と、高校生の少女(16)=東京都三鷹市。4人は容疑を否認したり、一部否認したりしているという。
少年育成課によると高橋容疑者は7月26日、新宿区歌舞伎町の「シネシティ広場」周辺で、男子高校生(当時18)に医薬品の販売業の許可を受けずに医薬品のせき止め薬を販売した疑いがある。他の3人は共謀して9月21日に無職少女(当時16)に売った疑い。シネシティ広場周辺は「トー横」と呼ばれる。
同課は、市販されているかぜ薬やせき止め薬を頻繁に多量摂取する「オーバードーズ(OD)」が目的とみる。不安から逃れるためとして10~20代で目立ち、依存したり肝障害につながったりする恐れがある。トー横で横行していると問題になっていた。
警視庁が9~10月、周辺で10代の若者を補導した際にせき止め薬を持っているのを確認し、購入先を捜査していた。高橋容疑者は「パンダ」と名乗り、OD用の市販薬について「俺がここらへんで一番安く売っている」などと若者に話していたという。
捜査関係者は、SNSでトー横が有名になり、若者がODする様子も広く拡散したと指摘し、「ODは若者が一緒にやることで友だちになるツールになっている。違法薬物を含めてより強い薬を求める危険性がある」と話した。(御船紗子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル