ため池に車転落、目撃した男性は靴を脱いだ 7分間で振り絞った力

 午前6時半。高松市香南町の田中義幸さん(37)は自分の田んぼの様子を見に行くため、いつものように車を走らせた。

 片側1車線の見通しの良い道路にさしかかったときだ。対向車線の軽貨物乗用車が突然、車道をはみ出し、縁石に乗り上げた。車はそのまま柵を突き破り、ため池に転落した。

 「映画の一シーンのようだった」

 すぐ我に返って車を止め、110番通報した。その間にも、車は沈んでいく。「行くしかない」。そう覚悟を決めて靴を脱ぎ、ため池に飛び込んだ。

 6月19日。水はぬるかったが、むわっとする異臭が鼻をつき、足がつかなかった。「入ったからにはやるしかない」。前方から沈んでいく車のハッチバックに手をかけた。

命の危険を感じながら

 何かがひっかかっているのか…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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