「蔵」で眠る貴重な自動車や二輪車を出してお披露目する「お蔵出し展」がトヨタ博物館(愛知県長久手市)で始まった。同館の収蔵庫などにある400台ほどの中から、常設展に並べたかったが並べられなかった13台を選び、五つのテーマに分けて展示している。
展示室の入り口は、実際の「蔵」のように見立て演出している。同館が収集したシボレーのコルベットスティングレイ(1963年)など日米欧のスポーツカーが並ぶ。オランダのDAF社が開発した世界で初めて無段変速機を搭載した乗用車「DAF600」(59年)など、50~60年代の日欧の大衆車も展示され、いずれも希少性が高いという。
64年の東京五輪で選手や観客を運んだバスが復元されたものや、戦後に民生事業への転換を迫られた旧・三菱重工業が、ジュラルミンなど航空機の素材を用いて製造した自転車「十字号」(47年)といった歴史的な車両も展示している。担当した平田雅己さんは「あたかも収蔵庫に入ったような気持ちで、貴重な車を味わってもらえたら」と話す。
博物館の入館料(大人1200円)を払うと、「お蔵出し展」も観覧できる。月曜休館。6月30日まで。(小原智恵)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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