新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ようやく開幕したプロ野球。熱戦が続く中、石川・星稜高校からドラフト1位でヤクルトに入団した期待のルーキー奥川恭伸(やすのぶ)投手に黒星がついた。といっても、球団マスコット「つば九郎」とのメンコ対決の話だ。4月にネット配信されて話題になったが、その姿を故郷でほほえましく見つめる恩師がいる。
外出自粛が続いた4月、ヤクルトは屋内で過ごす子ども向けに、奥川投手とつば九郎が「遊びながらできる練習法」を紹介する動画をユーチューブで数回配信した。メンコ対決はそのうちのひとつだ。
「投げ下ろすことで肘(ひじ)の位置が上がり、腕を振る感覚、リリース感覚を養える」。3分あまりの動画で奥川投手がそう語る。
拡大する当時使っていたメンコを室内練習場に並べる宇ノ気ブルーサンダーの広瀬勝巳代表。「雨の日ぐらいは遊び半分で身になるメニューを」と採り入れたという=2020年5月26日、石川県かほく市、三井新撮影
テーブルの上に置かれた数枚のメンコに向かい、奥川投手とつば九郎が3回ずつ投げ合い、ひっくり返したメンコの枚数を競う。奥川投手が0枚、つば九郎が2枚。勝ち誇るつば九郎の隣で、奥川投手がはにかんでいた。
「なに負けてるんや」
4月中旬、奥川投手が通った石…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル