国指定天然記念物の日本鶏のうち、三重県内が主な飼育地となる5種類を県立久居農林高校(津市)の生徒たちが飼い、保存を図っている。優良日本鶏として登録するための県天然記念物日本鶏審査会が松阪市であり、生徒たちが持参した小国鶏(しょうこく)2件(つがいで4羽)が合格した。
「つぶらな瞳が可愛い」「大好き」――。3年の時田果奈さん(17)や野口桃華さん(18)ら審査に立ち会った女子生徒5人は会場で、堂々とした立ち姿で長い尾が特長の小国鶏を大切そうに抱き抱えた。
同校生物資源科動物コースの2、3年生のうち、課題研究で「鶏」を選んだ計8人(女性7人、男性1人)が小国鶏をはじめ、地鶏、烏骨鶏(うこっけい)、河内奴鶏(かわちやっこ)、軍鶏(しゃも)(八木戸)の国指定天然記念物の5種類、計約50羽を世話している。当番を決め、エサや水をやったり、床を掃除したり、オス同士のけんかを仲裁したりする。病気にならないよう特に衛生面には気を使う。
「孵化(ふか)してから毎日、姿や形、毛並みが変わっていくのを見るのが楽しみ」「よく観察すると一羽ずつ顔も性格も違うのが分かっておもしろい」という。
県教育委員会主催の15日の審査会には、同校や愛好家らが小国鶏と河内奴鶏の計7件13羽を持参した。神宮奉納鶏保存会長の西川祥一さん(75)ら審査員5人が羽根の色、尾の角度、鳴き声などをチェックし、7件すべてが合格した。
同校が約8年前から飼育して…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル