人口減少が止まらない。総務省が12日発表した昨年10月1日現在の人口推計では、外国人を含む総人口は12年連続で減り、日本人に限ると、福井県の人口に相当する75万人が減った。少子化を背景に今後も同様の傾向は続く。人口減社会との向き合い方が本格的に迫られることになる。
47都道府県のうち総人口が増えたのは東京だけだった。人口は2万8千人(0・2%)増の1403万8千人と2年ぶりに増加に転じたが、年間の出生数と死亡数を比べた「自然増減」では4万1千人減。都外からの転入などによる「社会増減」が6万9千人増だったことで補った。
一方、これまで「自然増」を続けていた沖縄は返還後の1972年以降で初めて減少に転じた。自然減716人と社会増571人をあわせ、人口は145人減の146万8千人だった。
「社会増」は前年は8府県だったが北海道や宮城、東京、愛知、京都などが加わり、21都道府県に増えた。コロナ禍をきっかけに地方へ移り住む流れが一段落し、大都市への一極集中の動きが再び出てきたとみられる。
人口が今と同じ1億2400万人台だった93年は、経済活動の中心となる15~64歳の人は人口の69・8%を占めていたが、22年は59・4%に減った。0~14歳は2084万人から1450万人に減り、人口に占める比率は16・7%から11・6%に下がった。
若い人が減れば、生まれる子…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル