キャッシュカードを受け取りに行きます――。銀行員だという電話口の男が、丁寧な口調でそう言った。4月、そんな特殊詐欺の被害に遭った新潟市の80代女性が朝日新聞などの取材に応じ、手口の詳細を語った。
4月4日午後2時過ぎ。自宅で一人で過ごしていたという女性は、電話の音に気づいて受話器を取った。男の声が県内の大手銀行の名をあげ、「リョウセイ課のものです」。標準語でそう名乗った。
「はがきが届いていませんでしたか? 連絡がなかったのでこちらから電話しました」。送ったというはがきには2万568円のお金が振り込まれる旨が記載されており、手続きのためには、銀行の口座番号と暗証番号が必要だ。男はそんな説明をした。
この時女性は、少し前にはがき…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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