大阪府の吉村洋文知事(44)への注目度が、日に日に増している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令された4月7日以降、連日のテレビ出演。約1カ月で30回を超える。毎日のように取材にも応じ、国とのバトルにも参戦。多忙を極める姿にネット上では「#吉村寝ろ」というキーワードも飛び出した。コロナ対策で評価されるリーダー調査ではダントツの1位に。長年、大阪府政、市政を取材するジャーナリストの吉富有治氏(62)がすっかり全国区になった吉村氏を語った。
【写真】始球式に挑む吉村洋文大阪府知事 プロ顔負けの華麗なピッチングフォーム
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コロナ対策に陣頭指揮を執る吉村洋文知事が脚光を浴びている理由の1つは、政府の対応と比較してスピード感があるからだろう。政府の迷走する経済対策、「アベノマスク」の不評などの政策に比べ、吉村知事は矢継ぎ早に思い切った措置を打ち出す。しかも、繰り出す言葉には自信があふれている。このあたりは橋下徹元大阪市長ゆずりのもので、政府と大阪府との比較では圧倒的に府が株を上げた。
しかし最大の理由はテレビなどメディアへの露出が多いからだ。連日のようにテレビに出演する姿を見れば、誰の目にも頼もしいリーダーと映る。政治家としては年齢が44歳と若く、ハンサムで長身という見た目の良さも人気アップに一役買った。
ただし、吉村知事を含めコロナ問題でサボっている自治体トップなど1人もいない。全員、地域の実情に応じた対応に追われている。吉村知事との差はメディアで目立つか目立たないだけ。むしろ忙しいトップほどテレビに出演するヒマなどないだろう。(ジャーナリスト)
◆吉村洋文(よしむら・ひろふみ)1975年(昭50)6月14日、大阪府河内長野市生まれ。府立生野高、九州大法卒。98年、司法試験合格。11年、大阪市議に初当選。14年に衆院議員にくら替えし、15年、市長選に政界引退の橋下氏から後継指名を受けて出馬し、初当選。知事・大阪市長のダブル選後の19年4月から知事。座右の銘は「意志あるところに道は開ける」。家族は妻と双子の2女、1男。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース