緊急事態宣言での「休業要請」が政府と自治体の火種に
感染拡大が続く新型コロナウイルス。4月9日も東京都で181人、大阪府でも90人以上の感染が確認され、国内の累計感染者数は5000人以上となった。その猛威は収まる気配がない。
こうした中、東京都では経営者をやきもきさせる事態が起きている。「緊急事態宣言」に基づく休業要請の線引きを巡って、国と東京都での調整が難航しているのだ。
FNNの取材によると東京都は当初、百貨店・ホームセンター、ショッピングモール、居酒屋、理髪店・美容室、大学などの教育施設、体育館、質店、スケート場、ゴルフ練習場、バッティング練習場、ナイトクラブ、パチンコ店などの業種について休業要請を検討していた。
だがこのうち、百貨店・ホームセンター、ショッピングモールなど一部の業種は休業要請の対象から除外されるとみられる。
営業再開の可能性がある業種がある一方で、銀座など“夜の街”で働く人々には不満の声もあり、自民党本部には休業をめぐる支援を求める声も寄せられた。
補償がなければ「休業要請」できない自治体もある
そして休業補償についても、自治体と国の間で意見が分かれている。
神奈川県の黒岩知事は「補償とセットでなければ休業要請はしない」、千葉県の森田知事も「休業要請には財政が絡む」と話し、補償制度の用意が難しいことから、当面は休業要請を行わずに外出自粛要請にとどめる方針を打ち出している。
また、全国知事会も「イベント自粛や休業で生じた損失は国が補償すべき」とし、近く提言をまとめる方針という。
一方で、安倍首相は「個別の損失を直接補償するのは現実的ではない」、菅官房長官も「収入が大幅に減少した事業者には、幅広く給付金の対象とすることで企業継続を支援していく」とし、政府の見解としては個別の休業補償は行わない立場を示しているのだ。
こうした中、東京都は緊急事態宣言の期間中の措置について、国との協議が決裂した場合、都独自の「営業自粛の協力要請」と合わせて、休業や営業時間短縮に協力した小規模店舗などを救済する「感染拡大防止協力金」制度の導入について検討を進めているという。
Live News it!のスタジオでは…
加藤綾子キャスター:
国と自治体でズレがあって、都は独自に補償しますという制度を打ち出してきましたね?
ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:
結局は国に見切りをつけたというようなところだと思いますね。休業要請と補償というのは各県の知事がおっしゃっているとおり、セットでなければ今回の緊急事態宣言の実効性が担保できないと思うんですよ。ですから当然のことだと思うんですよ
加藤綾子キャスター:
ですから都は「感染拡大防止協力金」こういったものを募ると…
ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:
緊急事態を発出した根拠の法律は特別措置法ですけども、都は特別措置法の45条に基づく休業要請ではなくて、独自にということなので。例えば、緊急事態宣言が出ている神奈川とか千葉とか、財政規模が小さくて東京都のようにできないようなところは、国に対して「これは自治体がやるんじゃなくて国がやるべきものだ」という圧力を強めていくと思うんです。国としては要請と補償の話を早急に、これまで以上に踏み込んだ判断を強く求められることになると思います
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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