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大阪府では、8月に入って、新型コロナウイルスの感染者数が増えていて、18日の重症者は65人と、4月の“第1波”と同程度になっています。知事は18日の会見で「重症者のうち、経路不明の人が7割」と、経路不明の人が圧倒的に多いと話しています。
吉村知事:「若い世代から高齢者に広がっています。軽症から亡くなる場合もあります。重症から死亡だけがルートではありませんが、共通しているのは、高齢者の方が亡くなるということなので、重要なのは高齢者にうつさない、高齢者はうつらないようにすること。8月に入るまでは、若い人の感染が多かった。大阪の場合、東京よりも高齢者と若い人との生活圏が近いところにあるのかと思っていて、だから広がってきているのではないかとみています。一方、若い人たちの感染が減ってきています。若い世代の陽性者が減っていくことで、結果的に高齢者の陽性者を減らすことに繋がると思っています」 高齢者などの受診の遅れが重症者の増加に影響しているのでしょうか。
吉村知事:「それはあると思っていますが、PCR検査が足りていないとは思っていない。ただ判明した時、すでに重症になっていることがあり、割合は45%。だから、高齢者で症状が出たら、医師に相談するなどしてほしいです。判明した時にすでに重症だと、その後の治療が難しくなっていきます。早めの受診をお願いしたい」 大阪府で重症者の数が増えている理由として、吉村知事は「人工呼吸器を早めにつけていると聞いている」と話しています。一方で、医師会の茂松会長は「大阪だけ早めにつけることはない」と話しています。知事は今、どういう認識でいるのでしょうか。
吉村知事:「あすの会議できっちり取り上げたいと思っています。重症患者を診ているのは大きな病院で、そこの先生に『人工呼吸器を早めにつけて、それで命を救う』と聞いたが、ただ、それだけで大阪の重症者の数は説明ができない。大阪で重症者が増えてきているのは、高齢者にうつる数が増えてきていることだと思っています。だから、そこを何とか止めないといけないというのが、私の認識です」 17日の重症者の病床使用率は37%ですが、今すぐ使える病床で考えると62%と高くなっています。今の病床のひっ迫度はどう見ているのでしょうか。
吉村知事:「大阪では、コロナが増えてくるまでは、他の病気でベッドを使ってもらい、コロナが増えてきたら、そのベッドをコロナに使うという方式を使っています。現在、188床を準備しています。ただ、188床を超えてくると、非常に難しくなってきます。目標は215床にしていますが、重症者を増やさないというのは非常に大事なことだと思っています」 第2波に向けて、知事として足りないものは何でしょうか。必要なものは何でしょうか。
吉村知事:「特措法の改正です。今回、ミナミの繁華街の休業要請をしました。感染が広がっている地域、範囲を絞った休業要請をすることによって、若い人の感染を抑えることができる。それによって重症者にうつっていくことを減らすことができる。今回の休業要請で、ある程度、これが見えてきました。ただ、一番、問題だったのが、15日間の休業要請をお願いしましたが、大阪府・市で合わせて、最大30万円の休業支援をしましたが、それでは不十分です。これから社会を動かしていきながら、感染症対策もしていかなければならない。感染が広がっている小さなエリアはぐっと抑え込む。ただ、そこには生活をしている人もいるので、そこに対する補償はやっていく。そのための根拠のある法律が必要です。特措法の改正をやってほしいです。そうでないと、私たち知事は、目に見えた武器を持っていません。ぜひ、冬に向けてやってほしいです」 今後の対策について
吉村知事:「高齢者を守るためには、若い人の感染を防ぐことが大事。あと、高齢者施設などで働く人や家族など、日常的に高齢者と接する人は感染のリスクの高いところに行かない、症状が出たらすぐ受診するなど、徹底していかないといけないと思います」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース