宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日午前、探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に再着陸するかどうかの最終判断をする。ゴーサインが出れば、はやぶさ2は地上の管制を離れ、高度計やカメラの画像をもとに自ら判断して降下する。着陸は午前10時過ぎの予定。地球から2・4億キロ離れたリュウグウは、通信にも片道13分半がかかるため、着陸が確認できるのは11時ごろになる見通しだ。
はやぶさ2は、高度20キロの探査拠点から1日かけて降下し、この日朝に高度500メートルまで接近した。機体に問題がないかを最終確認し、着陸するかどうか決める。
予定では、はやぶさ2は午前9時40分ごろ、高度30メートルから、着陸の目印となるターゲットマーカー(TM)をカメラで捕捉し始める。TMはあらかじめ投下しておいたもので、はやぶさ2からのレーザーを反射して位置を知らせる役割がある。
ただ、はやぶさ2のカメラは、2月に着陸した際に砂がついて曇っており、TMをとらえ続けられるかが着陸の成否を握る。
はやぶさ2はその後、高度8・5メートルで、着陸予定地点の傾きに合わせて機体のお尻を上げる。そこからは垂直に降下し、午前10時過ぎに着陸する。
着陸から離脱までは数秒間だ。機体の一部が接地すると同時に、弾丸を地表に撃ち込んで砂や石を舞い上がらせる。周辺には、地下にあった砂や石が、4月につくった人工クレーターから飛び散って1センチほど積もっているとみられている。採取に成功し、地球に持ち帰れれば史上初だ。
途中、カメラがTMを捕らえられなくなったり、着陸地点に大きな岩があることが分かったりすると、着陸を中止して緊急上昇する可能性もある。その場合、JAXAは7月22日以降に再挑戦するか検討する。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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