中沢滋人
北海道帯広市の「ばんえい競馬」で、地方競馬・中央競馬を含めて最多の31連勝の記録を持つホクショウマサル(坂本東一厩舎(きゅうしゃ))が2日に死んだ。10歳だった。3月のばんえい最高峰レース「ばんえい記念」も制したばかりで、知名度・実力を兼ね備えたトップホースだった。
主催する帯広市が3日、明らかにした。ばんえい記念で優勝後の春先に体調を崩し、厩舎(きゅうしゃ)で療養していたという。死因などは現時点で不明という。
ばんえい競馬は馬が鉄ソリを引いて力とスピードを競う世界で唯一の形態の競馬。ホクショウマサルは2013年5月にデビューし、世代最高峰を決める重賞レースを制すなど実力を見せた。病気で16年から2年ほどレースから遠ざかったが、18年7月の復帰レースから勝ち星を重ね、20年1月、コンピューター管理された1973年4月以降では中央・地方競馬を含めて最多となる30連勝を達成。同年2月に記録を31に伸ばした。
今年3月のばんえい記念では、並み居る実力馬を抑えて初制覇し、元気な姿を見せていた。生涯成績は125戦48勝(うち重賞3勝)。坂本調教師は「春先から体調を崩し、長期療養しておりましたが、容体が変わり残念ながら死亡しました。今年も昨年以上に活躍すると思っておりましたので、残念でなりません」とのコメントを出した。(中沢滋人)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル