ひったくりは「大阪名物」、ベテラン警部の悔しさ　捜査のいまは

　2000年には大阪府内で1万973件を数え、全国最悪だったひったくりが、20年は100件と、100分の1以下になった。ここまで減らせた背景に何があったのか。大阪府警のベテラン捜査官に聞いた。

　「常習犯を繰り返し検挙したことで、『ひったくりをすると捕まる』というふうに加害者側の意識が変わってきた」

　ひったくりなどの窃盗事件を専門とする府警捜査3課の橋本一範（かずのり）警部は言う。

　若手として府内の警察署に勤務していた00年、ひったくりの発生件数はピークに達した。「1日に5～10件発生し、そのたびに（大勢の警察官を動員する）緊急配備の対応をしていた。『大阪名物はたこ焼きとひったくり』と言われ、悔しかった」と橋本さん。

　その後は捜査3課などで長く窃盗事件の捜査にあたってきた。

ひったくり減少の要因は

　ひったくり減少の要因として…