どんな学校にも、どんな地域にも、今につながる歴史がある。那覇市の大道(だいどう)小学校は、74年前の沖縄戦で多くの犠牲者が出た「ひめゆり学徒隊」の女学生が通った学校との縁が深い。この環境を生かそうと、同小の教師が、自分たちも学びながら、子どもたちとの平和学習に臨んでいる。
「大変楽しい学校生活を送りました。運動会もやりました」。大道小で6月25日、6年生に翁長安子さん(89)が思い出を語った。
1943年に沖縄県立第一高等女学校に入学した。だが約2年後に沖縄戦が始まり、45年4月1日、米軍が沖縄本島に上陸。第一高女と、同じ場所にあった沖縄師範学校女子部の生徒・教師計240人は看護要員として、陸軍病院に動員された。「ひめゆり学徒隊」だ。翁長さんは学徒隊とは別に日本軍の部隊と行動し、水くみなどを行い、一緒にいた人たちの死を目の当たりにした。
1934年に創設された大道小は師範学校女子部の付属校だった。同校の隣にあり、同校の生徒が教育実習に来ていた。第一高女と師範学校は戦後、廃校となり、跡地は現在市場やスーパーになっている。だが、大道小は今も残っている。
貴重な証言の機会、授業で
その大道小で今年度、6年担任の新里さつきさん(42)と大石朋行さん(34)が平和学習を進めている。
同小に昨年度赴任した新里さん…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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