応援したい自治体に寄付をすると、住民税などが控除され、さらにお礼の品がもらえる「ふるさと納税」。
自治体同士の競争が過熱したため、総務省は去年、返礼品(地場産品)を寄付額の3割以下にするよう定めました。 今年は医療従事者の支援など新型コロナウイルスへの対策に寄付をする人が多く、すでに6億円以上が集まっているということです。(「ふるさとチョイス」より)
そんな中… 【取材班】
「ふるさと納税の還元率を比較するサイトですが、中には返礼品の還元率が90%台のものがずらっと並んでいます。一番高いものは、牛タン薄切りスライスで、120%の還元率となっています」 この”還元率”とは、サイトの運営者が独自に調べたもの。
市場での価格をもとに、寄付に対してどのくらいのお礼の品が返ってくるかを計算しています。 3割を超えるどころか、中には寄付額を上回る返礼品も…
一体何が起きているのでしょうか。
100%超の還元率も… 業者が語る“からくり“とは
取材班は、高い還元率の返礼品を出している兵庫県加西市に向かいました。 【兵庫・加西市 きてみて住んで課 小菊啓靖課長】
「兵庫県下では2位。全国では39位という非常にいい状況になっています」 地場産品の“神戸牛“を返礼品として扱っている加西市が、先月打ち出していたのは… 「今だけ2倍の量でお届け!」(加西市のふるさと納税のサイトより) 例年は、2万円の寄付で600グラムの神戸牛を送っていますが、その倍の1200グラムを用意したというのです。
(※現在は終了)
返礼品は寄付の3割以下という規定に違反しているのではないか―
担当者に聞いてみると…。 【兵庫・加西市 きてみて住んで課 小菊啓靖課長】
「事業者が“独自の努力“をされて、加西市が仕入れる金額も、当然、通常通りの金額。増えることはないです」 ――:Q事業者が泣きを見ているとか、そういうことはない?
「ないです」 あくまで、例年と同じ3割に収まっていると話します。 では、事業者の“独自の努力“とは何なのか。
販売業者を訪ねました。 【神戸牛 肉のヒライ 平井雄一郎社長】
「今回のキャンペーンは牛10頭分ですんで、3000件ぐらい」 ――:Q同じ寄付額で”お礼の品は2倍…苦しくなかったですか?
「購入価格の元値の半分を国が補助してくれるという事業でさせてもらった分になるんです」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース