福家司
ふるさと納税のシステムを不正に操作して、国の基準を超えた高い割合の返礼品を受け取ったとして、香川県三木町は6日、課長補佐級の男性職員(46)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。この職員は、町のふるさと納税に関わる業務を担当していた。
町によると、職員は2019年1月から21年3月まで、ふるさと納税の返礼品を指定する際、不正にシステムを操作し、自身や妻の名義で計7回、寄付額に対する返礼品の割合が町が認めていない6割以上の物品を受け取ったという。
国は19年に返礼品の割合を寄付額の3割以下としたが、職員はシステムのリストに残っていた返礼率6割以上7割未満の品を選び、業者へ発注していた。いずれも食料品(計約23万円相当)だった。
今年6月のふるさと納税の現況調査をきっかけに発覚。職員は町の聞き取りに、「返礼率が引き下げられ、収入が少なくなる業者に負い目があり、担当としてできることをした」と釈明しているという。
町は伊藤良春町長と高西功副町長もそれぞれ10%の減給処分(1カ月)とする方針。この職員の上司に当たる課長級職員(55)も戒告とし、関係する職員6人を書面訓告や口頭厳重注意とした。
町役場で会見した伊藤町長は「町民の信頼を著しく損ない、心からおわび申し上げる。再発防止に向けて、町民の信頼回復に全力で取り組む」と話した。
職員が事実を認め、全額を弁済していることなどから、刑事告発はしないという。(福家司)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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