東京都世田谷区83億9600万円、港区61億2900万円、大田区42億3100万円……。
ふるさと納税による税の流出が都内23区で深刻さを増している。総務省によると、2022年度に流出額が多かった全国の自治体の上位20位内に、都内から8区が入った。8区で計381億円。住民サービスの低下にもつながりかねない事態だと、区側は危機感を募らせる。
流出額が全国5番目、都内最多の世田谷区。区によると、総務省のデータを上回る87億円超の財源が失われた。区によると、一般的な小学校2校分の改築費にあたる金額だという。
区はこれまで、「制度の問題点を提起するため、自治体間の返礼品競争には加わらない」方針だった。ふるさと納税による減収の75%は地方交付税で補われるが、世田谷区のような交付税を受けない不交付団体は補塡(ほてん)がない。流出額は15年度の2億6千万円から30倍以上に膨れあがった。
方針転換、返礼品競争に参戦
区は庁内で議論を重ね、昨年…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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