今月のテーマは「『ぼっち』は駄目ですか?」。独りぼっちをやゆする略語が若者を中心に定着しています。「寂しい」「周りの目が気になる」という声の一方で、「一人が好き」といった思いも寄せられました。年を重ねて病気になったときを心配する人もいるようです。さまざまな意見を通して、孤独との向き合い方も考えてみましょう。
生活、マイペースで
無職女性(69)=福岡市城南区 一人が苦手な人も周囲にはいるが、主体性がないと思う。基本、自分のペースで生活がしたい。友人と食べたいご飯が一致せず、別々の店に入ったこともあった。
男子大学生(24)=福岡市東区 好きで一人でいるので、自分を「ぼっち」とは思わない。先日、採用試験の面接で「一人旅が好き」と自己紹介すると、面接官に「友達はいますか?」と聞かれて驚いた。「一人が好き」と「ぼっち」は別の話だ。
会社員男性(36)=福岡県小郡市 生活は、一に仕事、二に家庭。必然的に「ぼっち」になる時間はない。あったとしても、つい仕事のことを考えてしまいそうだし、実際に休日も仕事の連絡がよく入る。思考停止するくらいの「ぼっち」の時間がほしいと思うことも。接待ゴルフでも家族に文句を言われるぐらいなので無理だろうけど…。
いずれは、みんな…/病気になると孤独に
主婦(70)=福岡市博多区 好きで独りぼっちになる人はいないのではないか。でも子どもの独立や配偶者の他界で、みんないずれ「ぼっち」になるのだと思う。今は夫と2人暮らしだが、どちらかが要介護になれば、友達と会うことも難しくなるだろう。以前暮らしていた田舎に比べ、今のマンションでは隣人同士の付き合いもない。この先、一人の時間が多くなっても楽しく生きられる方法を見つけていきたいとは思うが、妙案はまだない。
契約社員男性(55)=福岡市南区 独身で、つるむような友達もいない。基本はほとんど一人で行動する。なので一人でいることにネガティブな感情はないし、今後もそんな生活を送ると思う。気掛かりは病気や年を取ったときの孤独感だ。ただ、それまでに人間関係を築いてこなかった人が、困ったときにだけ助けを求めるのは身勝手ではないか、とも思う。
無職男性(79)=福岡市中央区 2年前に妻が他界。生前は「たまには一人になりたい」と思っていたが、今は寂しい。近所付き合いもなく、「おひとりさま向けバスツアー」などに出掛ける気にもならない。民生委員に頻繁に訪問されるのも少しうっとうしい。一緒にいてほしいのは誰でもいいわけではない。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース