伊賀鉄道と三重県伊賀市が「まくら木オーナー」を募っている。1口5千円で、名前入りのプレートを線路の枕木に取り付ける。沿線人口の減少など経営環境が厳しさを増す中、鉄路存続に役立てる試みだ。今月末まで募集し、4月から1年間設置される。
プレートは合成樹脂製で縦20センチ、横15センチ。氏名や企業名とともに、好きなメッセージを各10文字以内で印字し、伊賀上野駅以外の伊賀線(忍者線)14駅構内の枕木に付ける。
伊賀鉄道はプレートが設置された枕木の写真を撮り、会員証とともにオーナーに贈る。次の1年間も支援したいオーナーは再度1口5千円を払い、希望があれば同じ枕木にプレートをつけることができる。
1人何口でも可能。希望者は上野市(忍者市)駅にある申込書に必要事項を書き、現金と一緒に窓口へ提出する。伊賀鉄道本社に郵送かファクスで申し込み、代金を振り込む方法もある。同社ホームページでも申込書をダウンロードできる。名前の欄は10文字に収まれば、カップルなど2人分も印字できるという。メッセージの内容は、公序良俗に反しないことが条件。
伊賀鉄道は前身から数えて100年以上の歴史がある。2017年春から近鉄が鉄道設備を伊賀市に譲渡し、「公設民営」方式で運行している。だが利用者数は年々減少傾向といい、担当者は「皆様と一緒に鉄道を盛り上げたい」とアピールしている。
問い合わせは、伊賀鉄道総務企画課(0595・21・0863)へ。(藤井匠)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル