「まさか復活してしまうとは。歴史上のできごととして終わったものだと思っていた。国葬の研究者として、ちょっと油断していました」
上智福岡中高(福岡市)教諭の前田修輔さん(32)は言う。
日本における国葬研究の第一人者だ。
九州大学で近代史研究をしていたときのこと。
偶然「国葬」という記述を見つけた。
「全然知らなかったので、そもそも国葬って何?といった感じでした」
先行研究がほとんどない国葬。関心を持ち、卒論のテーマに選んだ。
社会科教諭を務めながら、母校の大学院に通い、博士号を取得した。
「国葬で博士になった人は、日本ではいないのでは。ニッチな分野で、ネットで調べても『国総』と、国家公務員総合職の略が出てきました。まさか日の目を見るとは思いませんでした」
研究の第一人者ですら、復活を予想できなかった国葬。その理由とは。
前田さんは「国葬は日本を映し出す鏡」といいます。吉田茂国葬との決定的な違い、当日の注目点などを語り、今後の政治家らの国葬は3パターンになると分析します。
「先例と照らし合わせると、該当する人物はいないのではないかと。現代であれば、日本が戦争に巻き込まれたうえで勝利した首相とか、そのレベルでないとできないだろうなと考えていました」
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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