和田翔太 村野英一 植松敬
熱海市伊豆山で大規模な土石流が発生して3日で2カ月となる。いまも避難所での生活を余儀なくされている人たちもいる。1人の行方不明者の捜索も続く。そんな中、復興に向けた動きも始まっている。
あれから2カ月。伊豆山地区で夫とクリーニング店を営む岡本尚子さん(68)は、再開に向けて歩み始めている。
あの日、店内には大量の土砂が流れ込んだ。当時、店にいた尚子さんも腰まで土砂に覆われた。「シャッターを閉めようとしたら急に土砂が来て。これはもうダメだと思って、四つんばいで必死に逃げました」
幸い夫婦は無事だったが、店にあった洗濯機、ボイラー、乾燥機、プレス機などクリーニング機器はすべて土砂に埋まった。壁や床も泥まみれになり、店は休業せざるを得なかった。
被災後、夜になると不安に襲われた。「これからどうしようか。いつ再開できるのか」。後ろ向きな考えばかり浮かんだが、店をやめようとは思わなかった。
伊豆山地区にクリーニング店は1軒のみ。地域の人にとってなくてはならない存在だ。「待っているよ」「頑張ってね」「少しずつでもいいから、いい方向に頑張って行こう」。被災後、たくさんのひとから励ましの言葉をもらった。
「命があって、再建に向けて…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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