自分で組み立てたコースにビー玉を転がす、NHK・Eテレの人気番組、「ピタゴラスイッチ」のからくりを思わせる大阪産のおもちゃが人気だ。1万円以上の値段でも発売すればすぐに売り切れ。製造するのは創業61年、木材加工の技術を誇る会社。「将来的には会社の柱にしたい」という若手後継ぎの熱い気持ちが新商品開発を実現させた。(染田屋竜太)
溝があったり穴が開けられたりした積み木。重ね、組み合わせてビー玉を置くと、入り組んだコースをたどりながら転がっていく。積み木でつくった「ピタゴラ装置」のようだ。
木製のおもちゃ「coconos(ココノス)」を考え出したのは、銅線などをまきつける円柱形のドラムやボビンを作り続ける「大徳木管工業」(大阪府東大阪市)の専務、岩川宏治さん(39)。木材加工の技術には定評のある同社だが、同社の3代目として会社を継ぐ岩川さんは、「将来に向けて会社を支えるため」と4年ほど前から新商品の開発を考えてきた。
ヒントになったのは、ボビンをつくった時にできる「端材(はざい)」だった。くりぬかれて残った木材は捨てざるを得ず、「有効活用できればエコにも貢献できる」と考えた。自分を含めて職人3人の小さな工場。どんな商品にするか、仕事の合間に1人で頭をひねった。
使うのはブナの合板。堅さや重さから積み木によく使われていた。でも、ただの積み木じゃ面白くない。
娘の遊びを見て「これだ!」とひらめき
そんなとき、当時3歳くらいだ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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