午前3時半。福岡県境に接する熊本県南関(なんかん)町の南関食品で、あげが次々に揚がっていた。
豆腐の水を十分に切り、薄切りにする。最初に低温、次に高温の油にくぐらせる。これによって水分をすべて飛ばしてできる油揚げが、「南関あげ」だ。
古くから地域で愛され続け、保存期間の長さが特徴の一つ。常温で3カ月、冷蔵庫なら半年もつ。そのなかでも「できたては格別。塩をかけるだけでうまい」と津留満彦(みちひこ)さん(69)。味はサラダせんべいに似ており、サクサクとした食感。まるで麩(ふ)菓子のようだ。
九州に幅広く流通、人気の一品は「南関あげ巻きずし」
津留さんは15年ほど前に先…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル