めざめにぴったり 味と香を楽しめる野草の魅力

■朝ごはんの風景 野草研究家の鶴岡舞子さん

 野草研究家の鶴岡舞子さん(37)の朝は、2匹のネコと1羽のニワトリのお世話からはじまる。季節や天気で表情が変わる富士山を眺めることも楽しみだ。

拡大する野草を摘む鶴岡舞子さん=山梨県甲州市

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 山梨県で野草をなりわいにしています。植物が芽吹く春は忙しくなってくる季節です。

 春の訪れを知らせるタネツケバナ。白い花がかわいく、クレソンみたいな香りです。スイバはその名の通り、酸味があり、ノビルはネギのような力強い香りが特徴です。畑のやっかいものとされるギシギシの新芽など、春の野草をいろいろ入れて、いり卵に。多めのみりんと塩少々で、甘めに味付けするのが好みです。口の中で味と香りを頼りに「これは何の野草かな」と探しあてるのも楽しいです。

拡大するこの日は、ノビル、ヤブカンゾウ、タネツケバナ、ギシギシ、スイバ、タンポポなど春の野草を摘んだ=山梨県甲州市

 ヤブカンゾウはクセがなく、シャキシャキと食感が楽しい。さっとゆがいてリンゴ酢としょうゆでお浸しにします。

 ナズナやヨモギなどを混ぜた野草茶にお湯を注ぐと、力強い香りが立ち上ります。そのお茶漬けは、香ばしさの奥にさわやかな草の香りがして、体が目覚め、朝にぴったりです。

拡大する春の野草のいり卵、野草茶のお茶漬け、ヤブカンゾウのお浸し、甲州みそ=山梨県甲州市

 食べられる野草に似た毒草もあるので注意がいります。

 生まれも育ちも東京です。毎日、満員電車に揺られ、中高一貫の女子校に通いました。「日本列島総不況」と言われる時代に、東京で夢を抱くことはできませんでした。食べることには苦労したくないと農家を目指し、東京農業大に進みました。

 卒業後は山梨県へ。野外教育施…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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