高校生8人でつくる学生団体が企業に呼びかけてSDGs(持続可能な開発目標)を考える会議を開催した。その名も「高校生SDGs会議」。Z世代の若者たちが大人を巻き込み、どうしたらSDGsを達成できるか考えた。
3月19日昼、東京・原宿にあるサムスン電子ジャパンのビル「Galaxy Harajuku」。壁一面の大きなスクリーンに、オンラインで参加する高校生たちの顔が映し出された。会場ではリアルで参加する中高生と大学生が二つの机に分かれて座った。インターネットとSNSで募集し、参加した約30人は初対面の人ばかり。共通するのは「SDGsに興味がある」という思いだ。
主催したのは、環境問題に関心がある高校生たちが立ち上げた団体「olly(オリー)」。共同代表で高3の斎藤優生華(ゆうか)さん(17)らが昨年12月から企業に賛同を求めるメールを送り、協力してもらえる三つの企業や団体を見つけた。そのうちの一つが、グローバルに事業を展開するサムスン電子ジャパンだった。
高校生が自ら考え主催した会議
同社は、高校生にも身近なスマートフォンをつくっている。この日の会議では、漁業に使われたプラスチックの網を再利用してスマートフォンをつくっていること、世界的に人気を集めるアイドル「BTS」とコラボしてSDGsの取り組みを進めていることなどを報告。参加者たちはメモをとりながら熱心に聴き入った。
「あなたが環境対策の責任者だったら、どんなアイデアや改善策が考えられますか?」
同社の松本祐一さんがそう問いかける。さらなる取り組みにはどのような工夫が必要か。四つのグループに分かれて20分間のディスカッションが始まった。
国連は2030年までに持続可能な世界になることを目指し、SDGsを定めました。期限まであと8年。「自分事」として奮闘する高校生たちの姿を紹介します。
■次々と浮かぶアイデア 課題…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル