毎日、電車で通学する中高生たちにとっては、不安の種である「痴漢」。もし、自分が被害に遭ったら、どう対応したらよいのでしょうか…?痴漢から子どもたちを守る活動を続けてきた、痴漢抑止活動センター代表の松永弥生さんに、助けを求める方法や、抑止のためにできることについて、話を聞きました。【BuzzFeed Japan / 冨田すみれ子】
もし被害に遭ったら、どう助けを求める?
通学中の満員電車などで、もし被害に遭ったら、どのように助けを求めればいいのでしょうか。 警視庁は、「鉄道警察や各警察署の生活安全課に通報、相談すること」や、「大声で助けを求める」などの対策を呼びかけています。 電車内で被害を訴えたり、助けを求める方法について、松永さんはこう話します。 「電車の中で『痴漢です』と大きな声をあげるのには、勇気がいります。小さな声でも大丈夫なので『やめてください』『手が当たっているのでどけてください』と言って、『いやだ』ということを示してください」 「触られていた人の手をつかむのは『違う人の手をつかんでしまったら…』『何かされたらどうしよう』と躊躇してしまいという、子どもの被害者の声も聞かれます。小さな声で大丈夫なので、周りの大人に助けを求めてみてください」 そして、松永さんは「あなたは絶対に悪くない」ということを、被害を受けた児童・生徒に伝えたいと話します。 痴漢など性被害をめぐってはインターネット上などでも、被害者の「落ち度」などを責める二次被害も起こっていますが、悪いのは痴漢をした加害者です。 自分を責めたり、助けを求めることを諦めたりせず、「周りの大人などに声をかけて」と呼びかけます。 警視庁は被害にあったら、鉄道警察や各警察署の生活安全課に通報、相談することを呼びかけています。 警視庁ウェブサイト上では、東京、新宿、上野、立川各駅の鉄道警察隊の分駐所の場所の地図も示されています。
バッジで伝える「痴漢は犯罪です」「泣き寝入りしません」
松永さんは2015年から、電車通学をする生徒たちを痴漢から守る活動をしています。 主な活動として毎年、「痴漢抑止バッジデザインコンテスト」を開催しています。 コンテストでは全国の中高生や大学生が、「痴漢は犯罪」「泣き寝入りしません」などのメッセージが入った缶バッジのデザインを考え、応募します。 バッジコンテストの優秀作品は、実際にバッジとして商品化されます。生徒が通学カバンに着けることで、「私たちは許さない」というメッセージになるのだといいます。 実際にバッジを着けた生徒からは、「バッジを着けてから痴漢されることがなくなった」「安心して通学できる」といった声が寄せられています。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース