新型コロナウイルスの感染拡大を受け、安倍晋三首相が4月に突然、全世帯への配布を表明した布マスク。ネット上で「アベノマスク」ともやゆされるマスクが5月下旬、記者の自宅にようやく届いた。店頭にマスクが並ぶようになり、品薄状態は解消されつつある。「いまさら」とは思うが、多額の税金が投入されていることもあり、実際に着けて使用感などを確かめてみた。 【写真】政府が配布した布マスク
見た目に難も
政府配布の布マスクを巡っては「大人が着けるには小さすぎておかしい」などの指摘を耳にする。厚生労働省によると、マスクは縦9・5センチ、横13・5センチ。記者が着けてみると、顎が少しはみ出るものの、顔が細いせいかサイズ的には全く問題ない。 ただ、筑豊総局の顔が大きい先輩記者は、布が鼻と口をぎりぎり覆っている状態。職場の女性スタッフから「みっともない」「こっちに顔を向けないでください」などと冷笑され、「これじゃ恥ずかしくて外で着けられない。使えない」とご立腹だ。 「小さい」という指摘を厚労省はどう受け止めているのか。マスク等物資対策班の担当者は「飛沫(ひまつ)感染を防止するために鼻と口を覆うには十分なサイズ」と説明。人によって見た目の問題はあるが、最低限鼻と口を覆う機能は備えており、私にとっては「意外と使える」と言える。
ガーゼ挟み快適に
1週間、マスクを着けて気になったのは、蒸れることだ。同省ホームページによると、政府配布の布マスクはガーゼを12~16層重ねた構造で、結構な厚手。取材相手と話していると湿気がこもり、暑苦しくなる。 快適に使う方法はないだろうか。福岡県飯塚市本町の安武薬局が薦めてくれたのが、マスクと顔の間にガーゼを挟む「当てガーゼ」。目の粗いガーゼが湿気を吸い、すっきりとした肌触りになるという。試してみると、確かに話していてもべたつかず、気持ちがいい。1日2~3回取り換えると、ずっと快適でいられた。 「当てガーゼ」には他にもメリットが。マスクが直接肌に触れないため汚れにくく、お化粧をしなければならない女性など、マスクの手洗いが楽になる。安武薬局では、20枚入りのガーゼを250円(税別)で販売していた。
乾燥時の縮み注意
布マスクの利点は「洗えば何度でも再利用できる」こと。記者も毎日手洗いをしていたが、ある日、ほかの洗濯物と一緒にコインランドリーの乾燥機に入れてしまった。マスクの大きさを測ると、面積は16%も縮小。説明書をよく見ると、乾燥機は使用しないでくださいと記してあった。 布マスクの快適な使用法などを調べたが、洗う手間を考え、当面は使い捨てマスクを使用するつもり。政府配布の布マスクは、新型コロナの再流行に備え、大切に保管しておこうと思う。 (福田直正)
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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