生徒2人に柔道の技をかけ、背骨を圧迫骨折させるなど重軽傷を負わせたとして、兵庫県教育委員会は24日、同県宝塚市立長尾中学校の教諭で柔道部顧問だった上野宝博(たかひろ)被告(50)=傷害罪で今月2日に起訴=を懲戒免職処分にした。その場にいたのに止めなかったとして、元副顧問の男性教諭(42)を減給3カ月(10分の1)、指導・監督責任を問い、男性校長(56)も戒告の処分にした。
県教委によると、上野被告は9月25日、生徒が武道場の冷凍庫にあったアイスキャンディーを食べたとして「厳しい指導が必要」と考えたという。1年生の男子部員は足払いや絞め技で失神したのに、起こされて繰り返し技をかけられて重傷を負い、別の1年生の男子部員も寝技などで足などにけがをしたとされる。県教委の担当者は「厳しい指導をはるかに超え、体罰とすら呼べない。最も重い処分とした」としている。
上野被告は2013年にも体罰で訓告と減給の処分を受けていた。学校側は保護者の指摘で今回の問題を把握したが、県警に通報せず、保護者の被害届を受けた県警が10月に上野被告を逮捕した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル