日本で生まれたアカウミガメは、どのように北米大陸の海岸までたどり着くのか。詳細が不明なアカウミガメの回遊を解明しようと、名古屋港水族館(名古屋市港区)や海外の研究者らで作るチームが調査に乗り出す。チームが注目しているのはエルニーニョ現象による海水温の影響だ。
アカウミガメは世界の温帯・亜熱帯域に生息するが、絶滅が危ぶまれている。北太平洋での産卵場は日本の沿岸域にほぼ限られている。日本で生まれたアカウミガメは、北米大陸の西海岸まで太平洋を約1万2千キロ回遊することで知られるが、ルートなど詳しいことは分かっていない。
同館は1995年にアカウミガメの屋内での産卵、繁殖に世界で初めて成功した。米国の研究者などが97年から2013年にかけて行った調査にも、03年から参加。この調査では、回遊ルートの解明に向け、日本沿岸や米ハワイ近海などから位置情報がわかる送信機を取り付けた計231匹を放流した。
放流したアカウミガメの多くは、北太平洋中央部にとどまった。アカウミガメが多数確認されている米カリフォルニア半島沿岸までたどり着いたのは6匹だけだった。
6匹の分析から導いた仮説は
その後の分析で、この6匹は…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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