写真愛好家らに親しまれた雑誌「アサヒカメラ」が7月号(6月発売)で休刊になると発表されました。その創刊と同じ1926年に生まれ、アマチュアカメラマンとして活躍した男性が愛知県津島市にいました。佐藤定男さん(昨年1月死去、享年92)。妻の武子さん(90)は、晩年までこの老舗雑誌を愛読していた夫をしのび、「夫と共にあった雑誌でした」と、休刊を惜しんでいます。
定男さんは名古屋市に生まれ、小さいころに三重県長島町(現・桑名市)に転居。旧制中学時代から写真を始めた。「アサヒカメラは、学生だった昭和15(1940)年ごろから買っていたそうです」と武子さんは言う。
戦後、地元の会社で技術者として仕事をする傍ら、合間を縫っては東海3県など各地の撮影に出かけた。手がけたのは農家や職人などの人物写真、田園風景をはじめ自然の写真など。戦災からの再建工事が進む名古屋城の様子(1959年)や、伊勢湾台風(同)など貴重な記録もカメラに収めてきた。
帰宅後にレンズを丁寧に磨く姿…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル