高田純一
和歌山市の雑賀崎漁港で20日、旬のアシアカエビなどが水揚げされた。岸田文雄首相の近くに爆発物が投げ込まれた15日の事件以降、初めて漁が行われた。現場近くには魚介類の販売所が設けられ、多くの一般客でにぎわっていた。
この日の午前4時、雑賀崎漁協に所属する漁船32隻が一斉に海に出た。午後1時過ぎに漁港に戻ってきた喜漁丸の水軒喜也さん(61)は網を3回入れてアシアカエビやヒラメ、タイなどを水揚げしたという。
漁は火曜日と土曜日は休み。16、17日は事件の捜査などで港を使えず19日は雨が降るなど天候が不安定で漁に出られなかった。岸田首相も食べたアシアカエビはいまが旬で漁業者たちは漁に出られないことを心配していた。水軒さんは「今まで通りのことをやらせてもらえないと生活できない。漁に出られてホッとしている」と話した。
雑賀崎漁港では8年ほど前から、水揚げしてすぐの魚介類を販売しているという。岸田首相の演説予定会場だった施設の近くには簡易売り場が並び、新鮮な魚などを買い求める多くの一般客の姿があった。和歌山市の主婦(48)は「日曜日は渋滞するほど人気。テレビを見て、いつ再開するのか待ち遠しかった」と話した。(高田純一)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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