アニマルウェルフェア イルカショーとビーガン、私たちの考えと実践

 アニマルウェルフェア(動物福祉)への意識が高まり、展示やショーを動物虐待とみなして規制する動きが近年強まってきました。イルカショーにも「人間の娯楽の犠牲になっている」と世界的に批判の声があり、フランスでは昨秋、施行から5年後に禁止する法律が成立しました。日本の現状はどうなっているのでしょうか。また、近年は動物性食品を口にしない「ビーガン」が注目されています。元パラスイマーの一ノ瀬メイさんら関係者に話を聞きました。

動物保護団体代表 東さん「イルカショー廃止を」

 水しぶきを上げる大ジャンプや、トレーナーと息が合ったパフォーマンス――。華やかなイルカショーは家族連れらでにぎわい、根強い人気があります。しかし、動物保護団体「PEACE」(東京都)の東(あずま)さちこ代表は、「ショーはイルカに必要以上にストレスを与えている。飼育環境も野生に近いとは言えず、狭くて、体長ほどの浅いプールで飼育されている個体もいる。人間の娯楽に過ぎない」と指摘し、段階的な廃止に向けて活動してきました。

 野生で捕獲された多くのイルカがショーで使われているそうです。日本動物園水族館協会は2015年、世界動物園水族館協会が問題視する追い込み漁で捕獲したイルカ類の入手を禁じました。

 しかし、これに反対して退会…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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