アニメ「ラブライブ」の聖地 沼津の水族館が2月で閉園、老朽化で

 アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」ファンの「聖地」としても知られる静岡県沼津市内浦重寺の水族館「あわしまマリンパーク」が、2月12日で閉園することになった。水族館を運営する淡島マリンパークが22日夜、ホームページ上で発表した。

 同水族館は駿河湾に浮かぶ無人島「淡島」にあり、1984年に開業した。周りの海で生息する生き物を展示・飼育する「淡島水族館」や、国内外の希少なカエルなど50種類以上を常時展示している日本最大級の「カエル館」などがあり、アシカショーが人気だった。

 「ラブライブ!サンシャイン!!」では、カエル館や同じ島内にある淡島ホテルが、スクールアイドルグループ「Aqours(アクア)」のメンバー2人の実家のモデルとして登場したことで、アニメ放映開始の2016年以降、作品の聖地として県内外や海外からも多くのファンが訪れるようになった。

 そのため島へ渡るための連絡船を「ラブライブ!サンシャイン!!」仕様のラッピング船にしたほか、謎解き型体験イベント「リアル脱出ゲーム 孤島の水族館からの脱出」など様々なコラボレーション企画が催されてきた。

 淡島マリンパークは、閉園理由について「老朽化した設備が日々の営業に耐えられなくなる日も近い」と説明。「誠に無念ではございますが、本年2月12日をもちまして閉園させて頂くことになりました」とした。関係者によると、コロナ禍で減少した来館者の回復が遅れていた。また、壁や配管など施設の老朽化に加え、光熱費や船の燃料代の高騰なども響いたという。

 そのうえで「残り少ない営業となりますが、最終3日間はバースデーイベントも開催いたします」とし、最後の来場を呼びかけた。飼育している動物の引き取り先や従業員の処遇も未定で、職員の一人は「私たちも発表直前に知らされたので、これからのことは何も分からない」と話し、対応に追われていた。

 突然の発表に、同水族館のSNSには「家族との思い出が多いので残念。新しい形での再スタートに期待している」「船上から眺める富士山も大好きだった。ここでしか体験できない魅力を持つ素晴らしい水族館だった」などと惜しむ声が次々と寄せられた。(南島信也)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment